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遺言書のメリット

遺言状の効力

遺言書なる三文字を目や耳にすると、なかには何やら莫大な財産を有する高齢者が震える手で書き遺すシーンを連想される方も見られますが、遺言書が残された人達に届けるメリットはこうした場面に限りません。
ご自身のご両親や病気療養中の方に遺言書の作成を迫る訳には行きませんが、私達自身も予期せぬアクシデントなどで何時意に反した最期の時を迎えるかも知れないのが現実です。
元気な現在だからこそ、現在から近未来の自身と家族を冷静に考え、公的効力を有する正しい書式を満たした遺言書を認めておくべきかも知れません。

以下のホームページでは遺言書の書き方講座と題してさまざまなケースに沿った文例を紹介しています。
http://yuigonsyo.fc2web.com/
ちなみに遺言書を残しておくメリットには、次にご紹介する諸々が挙げられます。

まずは相続人間の揉め事の発生を防ぐ効力を発揮します。
これが文句無しに1番かつ最大のメリットです。
相続が発生した場合、相続人の全員一致の了承が求められますが、実際に故人が残した財産それぞれを確認検証から、全員が納得する分配を定められた期限内に為し得るのは、至難の業に他なりません。
遺言書に遺産の分配に関する故人の意向が明記されていることで、余計なトラブルの発生から中長期化を防ぐ効果が得られるメリットは見逃せないでしょう。

残された人達にとってのメリット

遺産相続人側も、自分達で遺産分配に関して頭を悩ませずに済む点は気になるかもしれません。
遺産総額の大小に関わらず、経済社会を生きる以上、法的に請求権利を有する金額の満額に近い遺産を得たいのは当然の本音です。

それを人間関係の維持などを考慮する「自制心」を抑える心理状態に陥るのは、決して責められた感情の変化ではありません。
こうした心の葛藤が生み出す負担をカットする意味でも、遺言書が大きな枠割を担ってくれるのです。

その他相続人が大勢になれば、どれだけスムーズに遺産分割の合意に至れたとしても、実際の手続きは複雑となり、時間労力を要して当然です。
更に進行途上で例えば相続人の配偶者などが口を挟んで来た場合、更に状況は悪しき方向に混沌としてしまいます。

また、相続人のなかに未成年者が含まれている場合にも、話し合いや手続きが複雑化するリスクが高まります。
こうした収集困難な状況下、明確な遺言書が存在すれば、当然記載内容が最優先され、余計な手間暇労力や厄介事を回避出来るのです。

なお、相続人が存在せず、遺言書にも特定の人物への相続を希望する旨が記載されていない場合は、遺産は国のものとなります。
それで問題無いとお考えであれば別ですが、お世話になったどなたかに生前の感謝を込めて譲りたいのであれば、遺言書にその旨を綴っておくことをおすすめします。
勿論相続相手に指名された人物は辞退可能ですから、若干の精神的ご負担を届けてしまいますが、最終的にデメリットを及ぼすことにはならないでしょう。